ベトナム投資をはじめよう!

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    4 月 15 日、政府決定 No.55 が公布された。同決定は、 2005 年 9 月 29 日公布の政府決定 No.238 /2005QD-TTg を改め、 2009 年 6 月 1 日より、外国人投資家に、未上場企業株式の最大 49 %を保有することを認める、というものである。これまで、上場企業に対する外国人投資持分の規制は法制化されていたが、未上場企業に対しては、昔の古い法律をそのまま準用し、 30 %未満の保有しか認められていないと解釈されていた。今回の決定により、外国人投資家は、未上場企業の株式も上場企業の株式と同様に 49 %まで(銀行株は 30 %まで)保有できることになったのだ。

    HASTC はこの政府決定と同時に、未上場株式市場「 UpCom 」市場を創設することを発表した。

    現在、非上場企業の株式は、相対で取引され、一般には「 OTC 市場で取引されている」といわれるものの、実際にはほぼ規制やルールのない状況で取引されている。この UpCom 市場に登録することで、ある一定の規則に従った取引が実現し、投資家を保護することができると市場関係者は期待を寄せている。すでにシステムは導入済みで、すでにテストも行われているようである。市場関係者は、市場創設時には、現在 OTC 市場にて取引されている企業 10 - 15 社程度が登録及び取引されるのではないかと見ている。市場参加証券会社については、 HASTC の会員はすべて自動的に UpCom の会員になるが、 UpCom 市場はトレーディングフロアーをもたないため、オンラインによる遠隔取引処理の可能な証券会社だけが市場に参加できることになる。

    ただし、課題もある。投資家保護とは言え、企業からみた場合、法定監査・情報開示などの負担が増えるため、企業側へのメリットが十分見出せなければならない。

     

    一方、 HOSE も改革を続けている。

    1 月 12 日、 HOSE は、取引所の要求事項を満たす 69 の証券会社とオンライン取引を公式にスタートした。 HOSE 取締役のレ・ハイ・チャー氏によれば、新しい取引システムでは、 1 秒間に 220 もの注文が処理できるようになったようだ(従前では 1 秒間に 8-10 の注文の処理能力であった)。これまでは証券会社の発注システムが証券取引所のシステムに直結していなかったが、今後はこのオンライン取引によって、投資家からの注文は、証券会社を通じて、直接 HOSE のシステムに転送されることになる。名実共に「オンライントレーディング」が開始されたわけだ。

    4 月に入ると、 HOSE は、 100,000 株以上の大口取引に対しては、決済期間を 1 日に短縮することが国家証券委員会( SSC )によって承認されたと発表した。これまですべての取引は T + 3 の決済期間であり、取引後 2 日後からでしか購入した株式を売却できなかったのだ。今回の処置は大口取引に限られたものだが、大幅に流動性が高まることが期待されている。

    また、この施策の効果如何では、日計り取引の解禁が早められることも考えられる。

    日計り取引が特に海外の投資家から望まれていることについては、すでに国家証券委員会も認識しており、年内に導入される見込みのようだ。同時に国内外の投資家から期待されている、証券口座の複数保有についても、市場関係者は、その解禁も近いとコメントしている。

    これまでシステム面、法制面、運用面で問題があり対応できていなかった課題に対し、国家、証券委員会、両証券取引所が明確に答えを出し始めている。